韓国と日本の桜       追っかけ紀行
                                                   
若い頃からあまり夢中になったもののない私ですが ここ数年 珍しく「追っかけ」を
しているものがあります。
それは日本の国花「桜」3月も末になり桜のつぼみが膨らむ頃になると「今年はどこの桜を
見に行こうか」とそわそわし始めます。

                                                        
昨年も 京都の桜守佐野藤右衛門さんのお庭や大沢の池 京都府庁の中庭の桜 淀の背割 
そして海津大崎など 近場ではありましたが 毎日のように見て回りため息をつきその姿を
とどめておきたくデジカメ写真をパチパチ撮っておりました。

今年は 近場の井手町の地蔵禅院から始まり「日本・韓国の世界遺産さくらさくら紀行」
いうツアーにのっかかって5日から4日間満開の宮島や岩国の錦帯橋 萩 津和野の桜
さらに関釜フェリーに乗って韓国に渡り、釜山・鎮海・慶州の桜まで見ることができました。           
                                               

1番近いお隣の国韓国ムグンファ(ムクゲ)が国花と聞いていたのに特に鎮海は 
ほんとうにたくさんの桜があふれんばかりに咲いている町でした。
公園では平日なのに日本と同じように桜の下で楽しくお花見をしているグループもありました。

聞くところによると 韓国の桜は、1945年の解放後(終戦後)、日本の帝国主義の象徴と
して、
あらゆる場所で切り倒され 鎮海の桜も例外ではなかったとのこと。でも、1970年代
に、鎮海を
世界一の桜の都市に育てようという国策により、済州島から持ってきた
ソメイヨシノによく似た
種類の苗木を植え 鎮海の桜が復活したそうでその数、
なんと34万本。
確かに鎮海の町はどこも並木が桜の木。青空の下どの町角も桜の並木が続き 
ただただ圧倒されるばかりでした。   

その後、慶州に行ったのですがここは新羅時代の都、奈良のような静かな古い町でした。
鎮海より北にあり盆地のため桜はまだつぼみを膨らませているところでしたが、世界遺産の
仏国寺や石窟庵には コブシやレンギョウの花が咲き乱れ木の花が好きな私には
本当に
至福の旅となりました。
 
      
参加している日本語教室では韓国からの生徒さんを担当することがよくあるので、このところ
とても近しい国になっていましたが韓国特に鎮海で、あれほどたくさんの桜に出会える
とは思ってもいませんでした。過去にいろいろなことがあったとしても同じ時期にあちこち
たくさんの桜が同じように
咲く韓国と日本はやはり1番近い国だとも思えた今回の旅でした。

さらに、でも日本の桜の方がこの風土の中また古くからある建物などとマッチして私たち
日本人の心や情趣に訴えかけてくるものが大きい、やはり国花なのだとも改めて
感じました。

今年の締めくくりは京都金閣寺の奥[原谷苑]で。

桜の木々も新緑に覆われ あの追っかけの日々も去ってしまいましたが 連日晴天に
恵まれた2010年のたくさんの桜をいつまでも忘れることはないでしょう。  今井 礼子